コラム

良い教材が、子どもたちに届くために

新学期が始まりました。
新しい教科書、新しい教材がお手元に届いている頃だと思います。
この時期、私たちは、今学期の教材をお届けしながら、来年度の準備も少しづつ始めています。

そんな中、最近、学校教材について「保護者負担軽減」という言葉をよく耳にするようになりました。

これまで一人ひとりが購入していたものを学校の備品にして繰り返し使う。できるだけ価格を抑えたものを選ぶ。まだ使えるものは大切に使う。

物を大切にすることも、保護者の負担を軽くすることも、とても大切です。

ただ、学校教材を長く扱ってきた者として、最近少し気になっていることがあります。

それは、「良い教材であるかどうか」を考える前に、選択肢から外れてしまう教材が増えてはいないだろうか、ということです。

学校で使われる教材は、毎年少しずつ進化しています。

メーカーは学校現場の声を聞き、「もっとわかりやすく」「もっと使いやすく」「もっと安全に」と工夫を重ね、新しい教材を開発しています。

私たちも新しい教材を見るたびに、「これは子どもたちに使ってほしいな」「先生方にぜひ見ていただきたいな」と思う商品に出会います。

ところが、価格や備品化のしやすさが優先されることで、そうした教材が先生方の目に触れる前に選択肢から外れてしまうとしたら、少し残念です。

保護者負担を軽減することと、教育にお金をかけないことは、同じではないと思います。

保護者が負担するのか、公費で用意するのか。それは教材によって違ってよいでしょう。

でも、その前にまず、

「この教材は、子どもたちの学びにとって良いものなのか」

を考える。

必要であれば、その次に「では、どうやって負担するのか」を考える。そんな順番であってほしいと思うのです。

まだ使える教材を捨てるのは、確かにもったいない。

でも、新しく生まれた良い教材を先生が知る機会がなく、その先にいる子どもたちにも届かないとしたら、それもまた「もったいない」ことではないでしょうか。

新しいものを毎年買ってほしい、ということではありません。

今までのもので十分なものもあれば、備品として長く使うことに適したものもあります。

だからこそ、価格だけで最初から選択肢を狭めるのではなく、まず見て、触れて、比べてほしい。

そして私たち教材販売店も、

「こんな教材ができました」
「ここが新しくなりました」
「これはこんな授業に使えそうです」

と、先生方にきちんとお伝えしていきたいと思っています。

売ることより先に、まず知ってもらうこと。

良い教材が先生方の目に触れ、その中から本当に必要なものが選ばれ、子どもたちの手に届く。

保護者負担軽減という大切な課題を考える今だからこそ、そんな当たり前の教材選びも、大切にしていきたいと思っています。

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